コラム

その腰痛の原因は?

腰痛

腰は身体の中でも特に重要な場所で、「腰」という漢字は「にくづき」に「かなめ」と書きます。身体の中でも「かなめ」となる部分という意味ですね。腰の字

 

腰痛と一言で表しても、痛みの原因は一つではありません。痛めた部分や状態により分類し、状態を把握することで治療法も変わります。
つまりは、現在の腰痛をしることが、改善と繋がります。

腰痛の原因

影響を与える要素はいくつか考えられます。生活習慣

 

過度の負担

力仕事やスポーツなどで、腰に過度の負担をかけたことにより起こる腰痛。
毎日、重い荷物を持つ仕事をしている方、中腰姿勢をとり続ける必要がある方を指します。
スポーツでは、コンタクトスポーツは勿論のこと、陸上競技などの単独競技でも充分原因となります。

座り姿勢が悪い

デスクワークや座学などで、長時間同じ姿位を取り続けることで、一か所に負担が掛かり痛みを出す。
猫背も悪影響となりますが、のけぞる様な座り方をしている方も負担が大きくなります。椅子の座り方

座る姿勢は、椎間板にかかる圧力が肉体労働しているかたとさほど変わりません。しかも、長時間に及ぶことが多く、腰痛の原因として多い要素になります。むしろ、筋肉をあまり使わず運動不足の傾向が強いため、腰痛の多い原因となります。

筋肉のアンバランスと衰え

デスクワークが多い方や身体を使わない仕事の方に多いのですが、運動不足により筋力低下があり、中でも体幹筋力の低下により腰への負担が大きくなります。
学生の部活動をやっているお子さんにも少々みられます。これは、インナーマッスル(体幹)の筋力が弱いことが原因でも起こります。運動量と筋肉量のバランスが悪くおこります。

椎間板の変性

背骨と背骨の間にある椎間板というクッションがありますが、若い時は水分が豊富で柔軟性があります。年齢が高くなると水分が抜け、硬くなり動きが悪くなります。年齢の関係だけではなく、若くても過度の負担を受け続けることや不良姿勢により、一部の椎間板に負荷がかかり柔軟性が低下することも多いです。

外傷によう腰痛

大きな衝撃が身体に加わることにより、腰部に何らかのケガをおこし、腰痛の原因となります。
腰椎椎間板ヘルニア(一部)や腰椎分離症・滑り症(一部)が起こることがあります。

身体疲労

身体の疲労は、身体の回復を遅らせる原因となります。疲れをためると風邪なども引きやすいように、疲れは、腰痛の原因となります。仕事が立て込んでいるときに、腰痛を起こすこともみられます。

ストレス

医学論文でも腰痛と肩こりの7割程度がストレスとの因果関係を発表したくらい、関係性があります。
人が何かに構えた時に、身体に力が入ります。つまりは緊張です。この緊張は、持続的に筋肉をこわばらせ、筋肉にこりをおこす原因となります。

腰痛を伴う疾患

腰椎椎間板ヘルニア

背骨の腰の高さにある部分を腰椎といいます。その腰椎の間にはクッション材である椎間板があり、それが飛び出ることを腰椎椎間板ヘルニアといいます。飛び出た椎間板が近くを走る神経に触れることで症状をおこします。

腰部脊柱管狭窄症

背骨の中には脊柱管と言われる管が脳から骨盤付近まで続いています。中には脊髄神経という中枢神経が各臓器や手足に枝分かれして、身体中に神経を伸ばしてます。その重要な神経を収める管が狭くなり、症状を出します。原因は加齢や外傷が主です。

腰椎分離・分離滑り症

腰椎が前後に分離した状態で、隙間が広がることで、分離すべり症となります。原因は先天的なケースもありますし、外傷やスポーツで起こることも良くあります。

腰痛のメカニズム

腰痛は、上記の原因が複合して起こる事が多く、実に複雑です。
その上、腰痛と一言で表しても、同じではありません。痛めた部分により、分類されます。治療法も違いが出てきます。
筋肉を傷めた腰痛や背骨の関節を傷めた腰痛、骨盤関節部での腰痛など様々で、治りにも違いがでます。腰痛の好発部位

筋肉を傷めたことでの腰痛

腰は筋肉が必要に応じて身体を支えます。筋疲労の蓄積による痛みや肉離れの様な痛みがみられます。
比較的改善がしやすいのです。
腰には多くの筋肉があり、どの筋肉でどの部分を傷めたかで痛みの出方も違います。

背骨(腰椎)の関節を傷めた腰痛(腰椎椎間関節症)

椎間板を含めた背骨(腰椎)の関節からくる痛みで、腰椎椎間関節症とも表現されます。
腰痛の中で最も傷めやすい部分です。しかし、痛覚神経が乏しく痛みとしての症状を訴えることは少ないです。しかし、腰が頼りない、ギックと行きそうなどの不安を訴える症状が多く聞かれます。
腰椎椎間関節症は、身体の柱である腰椎の不安定性がみられるために、筋肉にも負担をかけ、筋肉の痛みも同時に起こしていることが殆どです。

椎間関節症

骨盤の関節部での痛み(仙腸関節症)

歩行で痛みを出し、痛めた側の脚に体重をかけると痛みの再現性があります。
骨格の中でも体重を支えるという意味では、最も重要な部分です。
骨盤の関節でも仙腸関節は1mm程度しか動かない関節ですが、最も骨盤の中では傷めやすい部分です。仙腸関節

腰痛でよく聞くこと

腹筋を鍛えることで、腰痛は軽減する

腹筋と言われると、お臍の周りの腹直筋(6パック)をイメージしやすいと思いますが、現代では体幹筋や腹部のインナーマッスルと表現した方が良いです。
体幹トレーニングをすることで、腹圧を上げ身体を支えるという考え方です。
腰痛にはとても有効ですが、腰に痛みがない時や少ない時に行ってください。痛みの強い時に行うと、悪化させかねません。

腹筋と体幹トレーニング

自分でできる腰痛の軽減法

上にもあるように体幹トレーニングが有効です。腰部のストレッチも強張った筋肉に効果があります。姿勢により腰部にかかる負担に差があるため、即効性はないが、正しい姿勢を務めてとり続けることは、症状の軽減が期待できます。
原因にもあるように、ストレスは筋肉に負担となります。ストレスの原因を解消することは簡単ではありませんが、発散さられるよう行動することも良いでしょう。
疲労も原因となりますので、睡眠を積極的にとることで、疲れを解消し身体の回復力を高めることは、自分でも出来る対処法の一つです。

主にはり治療がお勧めです。

はりは、筋肉の症状と腰椎椎間関節症に高い効果があります。
治療では、症状の根本となる部分を的確にアプローチすることで、症状の改善が期待できます。
当院では、客観的な検査を用いて患者さんと治療前と治療後の変化を体感して頂きます。
はりは東洋医学的な治療法を取り入れながらも改善度合いを客観的検査で体感できます。はち治療

 

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