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交通事故に遭われた後、治療を続けているにもかかわらず痛みやしびれがなかなか取れない…そんな経験をされた方は多くいらっしゃると思います。
このような症状が長引くと、「これって後遺症?」「後遺障害とどう違うの?」と疑問に思うこともあるのではないでしょうか。
今回は、交通事故の治療やサポートを行っている接骨院の立場から、「後遺症」と「後遺障害」の違いについて、できるだけわかりやすくお伝えします。
◆ 交通事故後によく聞く「後遺症」と「後遺障害」
まず、両者は似たような言葉ですが、意味や扱いが大きく異なります。混同しやすいため、しっかりと違いを理解しておくことが重要です。
● 後遺症とは?
後遺症とは、ケガや病気が治った後も、完全には元の状態に戻らず、体に何らかの不具合が残っている状態を指します。
たとえば…
- むちうちによる首の痛みが慢性的に残る
- 手足のしびれが数か月たっても改善しない
- 頭痛やめまいが継続的に起こる
このような状態は、治療終了後も日常生活に支障をきたすことが多く、心身ともにストレスを感じる原因となります。
つまり、「後遺症」とは医学的に見た“症状”の継続であり、必ずしも公的な認定や補償が伴うわけではありません。
● 後遺障害とは?
一方で「後遺障害」とは、交通事故などでケガを負い、治療を続けた結果、**医学的な処置を施してもこれ以上の回復が見込めないと判断される“機能障害”**のことです。
この「後遺障害」は、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)において正式に認定された状態であり、等級が定められています(1級〜14級まで)。
たとえば…
- 関節が動かなくなった(可動域制限)
- 神経が損傷して手や足動かなくなった
- 外見に明らかな変形が残った
このような状態が「後遺障害」として認定されると、保険会社を通じて損害賠償金や慰謝料などの補償を受けることが可能になります。
◆ 「後遺症」と「後遺障害」の違いを整理すると…
項目 | 後遺症 | 後遺障害 |
意味 | 症状や痛みが残っている状態 | 機能障害が認定された状態 |
認定の有無 | 医学的な診断はあるが、保険上の認定は不要 | 自賠責保険などの正式な認定が必要 |
補償の対象 | 原則として補償対象外 | 認定されれば補償対象 |
例 | 首の違和感、頭痛、しびれ | 関節の可動域制限、神経麻痺、変形 |
つまり、「後遺症」は広い意味で使われ、治療後に残るあらゆる不調を含みますが、「後遺障害」はその中でも、損害賠償の対象になる「障害」として、正式に認定された状態のみを指すのです。
◆ 接骨院での対応とサポートについて
当院では、交通事故によるケガに対する専門的な施術だけでなく、後遺症のケアや、後遺障害等級の認定サポートも行っております。
● 当院でできること
- 痛み・しびれ・違和感の改善に向けた手技療法
- 保険会社への対応に関するアドバイス
- 症状経過の記録や、医師への紹介状作成
- 医療機関との連携による診断補助
後遺障害の認定には、的確な診断と、しっかりとした「後遺障害診断書」の作成が不可欠です。そのためには、接骨院・病院双方の記録や情報が非常に重要になってきます。
◆ まとめ:焦らず、適切な対応を
交通事故後の体の不調は、目に見えないからこそ周囲に理解されづらく、ご本人にとってもつらいものです。「これぐらいは我慢できる」と放置せず、早めに相談・施術を受けることが、後遺症を残さないための第一歩になります。
また、もし症状が長引いてしまっても、適切な記録と医療的サポートを受けることで、後遺障害として認定される可能性もあります。あきらめずに、私たちと一緒に体の回復と生活の安心を目指しましょう。
✅ ご相談はお気軽にどうぞ
なかはし鍼灸接骨院では、交通事故治療にも力を入れております。まずはご連絡ください。あなたの不安を一つひとつ、丁寧にサポートいたします。